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【介護の転職】認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)とは?

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「認知症対応型通所介護」の仕事に興味がある。しかし通常のデイサービス(通所介護)でも認知症の方への対応は可能だし、「認知症対応型通所介護」と何が違うんだろう。

そこで今回は、「認知症対応型通所介護」はどのような特色のデイサービスなのか?どんな資格を持って働くことができるか?そして、働くメリット・デメリットは…?元デイサービス職員である私が解説します!

認知症対応型通所介護について

「認知症対応型通所介護」とは、認知症の方が対象のデイサービスです。デイサービスを通して社会と関わりを持つことで、身体的・精神的な機能回復が期待できるとともに、家族の介護負担を軽減することが目的です。

認知症対応型通所介護の一日のスケジュール

8:00 準備

9:00 送迎車でお迎え バイタルチェック

10:00 入浴見守りや介助 レクリエーション

12:00 昼食の見守りや必要に応じて介助

13:00 片付け トイレ誘導

14:00 機能訓練 レクリエーション 季節の行事

15:00 おやつ等の提供 トイレ誘導

16:00 サービス終了 送迎車で送り

17:00 翌日の準備

利用者の送迎について

認知症対応型通所介護は人数が少ないので、軽自動車や小型普通車を使用することが多いです。しかし、利用者の住まいは古くて狭い道が多いため、運転には細心の注意が必要です。

私は運転が苦手な方だったので、最初はとても不安でした。私の個人的な主観ですが、だいたいぶつけたりこすってしまう時は、道に慣れて怠慢になっている時や、急いている場合が多いです。普段通り、交通ルールを守って慎重に運転をすれば難しいことはありません。しかし、それでも運転が不安な時は添乗員に回ることも可能です。

しかし、ゆっくり慎重に運転していても、思わぬ事故や車を傷つけてしまうことは誰にでもあります。その時に「やってしまった!」と思い、焦って隠そう…とは思わないでください!そのままにすることが一番やってはいけないことです。その場合は、すみやかにその場で管理者に報告をすれば大丈夫なので、焦らずに行動しましょう。

認知症対応型通所介護の施設の種類

認知症対応型通所介護の施設のタイプは主に以下の3種類あります。

単独型

民家などを改装して独自でサービスを提供します。

併設型

特別養護老人ホーム(特養)などの施設のスペースを利用してサービスを提供します。併設型は特養などのスペースと区別するため、パーティションなどで区切る必要があります。

共用型

認知症対応型共同生活事業所(グループホーム)の空間を利用して、グループホームの利用者と共に過ごします。

タイプ別認知症対応型通所介護の利用定員

単独型

併設型は定員12名以下の少人数で対応します。

共用型

グループホームの利用者と共に過ごすので定員3名以下で対応します。

通常のデイサービスは、利用人数に合わせたスタッフの数、フロアの広さなどの基準が満たされていれば利用者の受け入れが可能なので、人員配置基準ギリギリで運営されている施設が多くあります。

認知症対応型通所介護の人員配置

生活相談員が専従で1名、看護師または介護士などのスタッフが2名(うち専従が1名)以上と定められています。機能訓練指導員として、作業療法士などのリハビリ職員も配置できます。

通常のデイサービス(通所介護)との違い

地域密着型サービスのひとつです

地域密着型サービスとは、高齢者が要介護状態になっても、住み慣れた地域で介護サービスを受けながら生活を続けることができるようにという考えを根源に作られたサービスです。他にも、小規模多機能ホームやグループホームなどがあります。

※原則として、現在住んでいる地域以外の地域密着サービスを利用することはできません。

通常のデイサービスは、現在住んでいる地域以外の施設も利用できます。

対象者の基準について

対象者はこれらに当てはまることが利用要件になります。

  • 医師より「認知症」と診断された高齢者。(※地域によっては、日常生活動作が一定範囲以上などの条件があります。)
  • 要支援(1・2)・要介護(1~5)と認定された高齢者。

通常のデイサービスは、要支援・要介護と認定された利用者が対象で、認知症の有無を問わず利用可能です。

認知症対応型通所介護のメリットやデメリット

メリット

アットホームな雰囲気でゆとりをもって仕事ができる

 通常のデイサービスは利用人数が多く、入浴・食事・排泄介助やレクリエーション・行事などで1日バタバタです。認知症対応型通所介護は利用人数が少ないので、一日のスケジュールにゆとりがあります。介助も一人一人ゆっくり対応できることが多いため、職員も焦らずに援助ができます。たくさんの利用人数の中で仕事をすることが不安な方にオススメです。

 利用者と深く関われる

 認知症を患っていたとしても、昔からある能力は維持しています。認知症対応型通所介護は、「小規模施設」だからこそじっくり向き合うことができるため、職員や他の利用者と行うレクリエーションや作業を通して利用者の「できること」にいち早く気付くことができるため、コミュニケーションが取りやすく、利用者との信頼関係を築きやすくなります。

デメリット

利用者同士のトラブルの解決が難しい

認知症対応型通所介護は空間が比較的狭く、利用人数が少ないので、もし利用者同士でトラブルがあった場合、当事者同士を離してもまた同じグループで活動することが多いため、デイサービス全体の雰囲気に影響することがあります。

そのため、日ごろから利用者同士の会話の橋渡しをするなど、職員がうまく間に入り、トラブルを防ぐことが大切です。

認知症利用者への対応の難しさ

認知症の方は環境の変化に敏感です。そのため、認知症の方への対応は周囲への配慮が必要です。例えば、家を探して徘徊し、施設の外へ出て行かれる利用者もいます。そのため、利用者の対応でスタッフの人数が足りなくなり、見守りが手薄になってしまいうことがあるので、職員同士で声を掛け合って連携を密にし、事故やトラブルが起こらないようにしましょう。

また、職員の何気ない声かけに傷ついたり、トラブルの原因になるケースが多くあります。職員はプロです。利用者に不安な思いをさせないよう、気持ちに寄り添って対応しましょう。

認知症対応型通所介護で働くのに有利な資格は?

必要な人員配置と有利な資格

ここでは、認知症対応型通所介護で働くために取得しておきたい資格をご紹介します。

  • 介護職員初任者研修(ヘルパー2級)
    介護福祉士実務者研修(ヘルパー1級)
    介護職員として働きたいと思ったらまず取っておきたい資格です。介護技術だけでなく、認知症高齢者に対するコミュニケーション方法が身につきます。
  • 介護福祉士
    介護技術や認知症高齢者に関わるスペシャリストとして、スタッフや認知症高齢者の家族への信頼を得ることができます。
  • 社会福祉士
    生活相談員の国家資格です。社会福祉士を持っていなくても生活相談員はできますが、取得しておくと有利な資格です。
  • 看護師
    看護師がいなくても運営は可能ですが、利用者の体調不良など緊急なことがあった場合、看護師がいると安心です。また、機能訓練指導員として従事することができます。
  • 作業療法士
    料理・掃除・手工芸など、普段生活の一部として行っている作業療法の実施は、認知症の「発症」「進行抑制」に効果的と言われています。機能訓練指導員として従事することができます。

認知症ケアに有利な研修や資格

上記に挙げた資格以外にも、認知症ケアを専門とした資格や研修があります。認知症の知識を更に深め、ステップアップにつながる研修です。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

  • 認知症介護実践者研修
    将来リーダーとして施設をまとめる存在であり、認知症に関わる介護経験が2年以上あり、認知症の知識を取得している職員の中で、会社側からの推薦を受ける必要があります。グループホームなどの認知症対応型施設では、研修を修了した職員を配置する義務があります。
  • 認知症介護実践リーダー研修
    認知症に関わるサービスなどのリーダーを養成する研修です。「認知症介護実践者研修」で得た知識をさらに深めることが目的です。
  • 認知症介護指導者研修
    「認知症介護実践研修」「認知症介護実践リーダー研修」の企画や立案をしたり、施設や事業者へ介護の質の向上を目的とした指導を行える立場にある職員を育成します。
  • 認知症ケア専門士
    認知症ケアに関する施設で3年以上の実務経験がある者で、会社から推薦を受けると受験が可能です。試験内容:筆記試験と面接試験の2種類。資格取得から5年間で更新制です。

おわりに

「認知症対応型通所介護」は、アットホームな雰囲気を大切にしながら、介護に不安を抱えるご家族や認知症利用者にとって安心できる場所づくりやサービスを目指しています。通常のデイサービスとは違い、認知症の方ひとりひとりと向き合って対応できる特長があるので、認知症ケアに興味がある方にはオススメです。

現在、認知症患者が増加していく中で、それを社会全体で支えていくために、認知症ケアは注目されています。認知症を患っていても、住み慣れた地域で安心して暮らしていくために、生活の一部としてデイサービスを楽しんでもらえると、とてもやりがいを感じます。ぜひ、「認知症対応型通所介護」の仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

さらすぴ
大卒後、デイサービスの介護士兼相談員、特養の介護士を経験。働きながら資格取得し、現在専業主婦1児の母。また福祉の現場に立つ為にライターを経験しながら勉強中です。【職歴】デイサービス特別養護老人ホーム、市役所介護保険課【職種】介護職員、デイサービス相談員【資格】社会福祉士介護福祉士介護支援専門員(ケアマネージャー)

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